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企業価値を創造する組織と人材とは
異次元の競争力が要求される今「人間臭さ」持つ全員経営の構築へ

企業価値を創造する組織と人材とは

1.コーポレートブランドは第五の経営資源

コーポレートブランドとは、ステークホルダーがその会社・グループに対して抱くイメージを決定付ける無形の個性と言える。自社を他社と差別化し、圧倒的な存在感と信頼感を人々に与える。この意味で人、もの、金、情報と並ぶ第五の経営資源だ。
米国型経営と日本型経営のどちらが優れているのか、という議論は不毛だ。企業の外部環境の変化に対応した21世紀にふさわしい第三の経営モデルを構築するのが課題だ。コーポレートブランド経営を精神論、印象論に終わらせず、具体的に「見える形」にする要がある。
企業価値を高める上で、製品やサービス市場での競争力だけでなく、それに加えて今後は異次元の競争力の構築が重要だ。

2.七つのポイントを意識し競争力を高める

これからの企業間競争として、社員の①危機感の醸成②視野狭窄③学習競争―が挙げられる。例えば、トヨタ自動車では、組織全体の中でボトルネックとなる「律速」を見える化することで危機感を醸成し、「現地・現物」を徹底することで問題の所在を明確にし、「五回のなぜ」を組み合わせることで問題の本質をあぶり出している。これにより標準化と改善の学習サイクルを生みだしている。
次に「思考戦略競争」。これは社員が物事を解決する時に意識しなくてもとる解決プロセス、思考プロセスなどを指す。会社は事業戦略を持つが、それだけでは環境が変わり環境不適合を起せば利益が減ってしまう。それを防ぐには事業戦略に加えて思考戦略が欠かせない。トヨタの場合、通常は「何も問題はない」状態を放置せず、新たな問題を発見して顕在化させ、それを自発的に解決する組織風土を持っている。
五番目は、プロフェッショナル・チームワーク競争。業績を持続的に高めているような会社は各社各様に、剛直なプロ的なチームワークを構築できている。六番目は、愚直、しつこく励むという当たり前競争。当たり前の解釈が人によって違う。例えば自律分権の欧米型当たり前は、きちっとした分業体制で、成果主義で個人の貢献度や目標達成度を評価する。問題の発生時に、自分の職務以外が原因となれば、自分の問題ではないと割り切れる。最近日本も無意識にこうした成果主義のモデルを追いかけてきているが、大きな問題を抱えている。
他方、日本型当たり前は問題発生時に、自分や自分の部署に関係ないと割り切るのではなく、会社を代表する気持ちでことに当たる。これが日本企業の真の強みを醸成し、全体最適経営を実現する。
最後は、個人投資家向けIR競争。これまで社長が機関投資家やアナリスト向けに実施していたのを、急増している個人投資家に向けて、社員一人ひとりが社長のつもりでIRを意識して行動する。以上、7つのポイントを意識した異次元での競争力を高めていけば、日本企業はさらにレベルアップしていくことだろう。

3.信頼関係を深める風土づくりが不可欠

一方、人材価値は企業の組織風土や組織能力とのシナジーによって、企業価値の持続的創造を可能にする。組織風土などの違いは、5年、10年という月日が経つと、人材価値にはっきりとした影響を及ぼす。組織風土は、部分最適と全体最適、閉鎖的と開放的を組み合わせた四つのタイプに分かれる。閉鎖的部分最適は、他部署が見えないし、他部署に関心を示さない。現状維持・現状満足でセクショナリズムに陥っている。
90年代以降、日本企業をむしばんだ病として、部分最適化のまん延と人間臭さの希薄化が挙げられる。自部署の利益ばかりを考え、他部門との交渉力が無く、仕事の効率化ばかりを優先し、顔を向け合ったコミュニケーションの場を切り捨てるような管理職が増えている。
では、企業価値を育む組織風土とはいかなるものか。まず精神論ではなく、やり切る条件を育んでいること。次に全体最適に向けて社員の視野を絶えず広げる仕組みを保有していること。そしてDSS(デスティネーション、ストラテジー、ストレッチ)を定着させている組織であること。WHY(真因の追求)と見える化に取り組んでいる-といった条件が挙げられる。こうした条件を纏めると、組織と社員との信頼関係を絶えず高める人間臭い風土作りが必要不可欠と言える。

4.企業価値を高める人材は

企業価値を高める人材はどうか。人材の具体的な条件は、組織の範囲を超えて全体最適に向けて協働できる、意識的に公私融合ができる、絶えざる学習によって刺激を受け自己省察ができる、当事者意識をもって数字で夢や物語を語れる-といったところだ。

これから我々が構築すべき新しい日本型経営とは、組織と社員との間により高い緊張感と信頼感という人間臭さを醸成する全体最適を目指した全員経営だ。これをどうやるかということが、21世紀に勝ち残る企業には欠かせない。

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